ネット銀行の定期預金で2026年10月3日時点にもっとも高いのは、1年ものではSBJ銀行の新規・休眠向け〈はじめくん〉年1.870%、口座があれば誰でも使える金利では同行〈きほんくん〉の年1.700%です。5年ものならSBI新生銀行のパワーダイレクト円定期預金 年1.950%が上位に立ちます。
日本銀行は2026年9月18日の金融政策決定会合で政策金利を1.25%程度へ引き上げ(9月24日から適用)、10月1日前後には各行が預金金利を見直しました。以下では、新規口座開設者向けの金利と誰でも使える金利を分けて、各行の公式サイトで確認した数値を並べます(出典:日本銀行「金融市場調節方針の変更について」)。
新規口座開設者向けの定期預金金利(2026年10月)
各行の最高水準の金利は、原則として新しく口座を開いた方などが一定期間内に預け入れる商品に付いています。金利はすべて税引前・年率で、利息には20.315%(国税15.315%・地方税5%)の源泉分離課税がかかります。
| 銀行・商品名 | 3か月 | 6か月 | 1年 | おもな条件 |
|---|---|---|---|---|
| SBJ銀行 はじめての定期預金〈はじめくん〉 |
— | 1.500% | 1.870% | 初めて口座を開いた方は口座開設月を含む3か月目の末まで。既存の方も、6か月以上の円定期を直近3か月持っていなければ7日間限定で利用可(2年1.900%・3〜5年1.850%) |
| SBI新生銀行 スタートアップ円定期預金 |
1.700% | — | 1.700% | 口座開設月を含む3ヵ月目の月末まで。インターネット30万円以上/店頭500万円以上 |
| auじぶん銀行 デビュー応援定期預金 |
1.500% | — | 1.400% | 2026年9月1日以降に新規口座開設した方が、口座開設日から翌々月末までに預け入れ(1万円以上・両期間合算1億円まで) |
2026年10月3日時点・税引前・年率(SBJ銀行は2026年10月1日更新の基準金利)。
SBJ銀行の〈はじめくん〉は、名前とは違い既存の利用者でも条件を満たせば使える点が特徴です。対象は「預入期間6か月以上の円定期預金を直近3か月間持っていない方」で、商品を開設した日を含む7日間に限り預け入れできます。
口座があれば誰でも使える定期預金金利(2026年10月)
すでに口座を持っている方や、新規向けの金利が終わったあとも預け続けたい方にとっては、条件のない通常金利のほうが大切です。10月は、この通常金利の側でも見直しが続きました。
| 銀行・商品名 | 6か月 | 1年 | 3年 | 5年 |
|---|---|---|---|---|
| SBJ銀行 みんなの定期預金〈きほんくん〉 |
1.100% | 1.700% | 1.600% | 1.600% |
| あおぞら銀行BANK支店 BANK The 定期 |
1.200% | 1.400% | 1.600% | 1.700% |
| SBI新生銀行 パワーダイレクト円定期預金 |
1.200% | 1.250% | 1.560% | 1.950% |
| auじぶん銀行 円定期預金 |
1.270% | 0.500% | 0.800% | 1.800% |
| ドコモSMTBネット銀行 (旧・住信SBIネット銀行)円定期預金 |
1.250%※ | 0.500% | 1.400% | 1.600% |
| 楽天銀行 定期預金 |
0.500% | 0.500% | 0.800% | 1.000% |
| 三菱UFJ銀行(大手銀行の参考) スーパー定期 |
0.500% | 0.500% | 0.800% | 1.000% |
2026年10月3日時点・税引前・年率(SBJ銀行は10月1日更新、あおぞら銀行は10月1日現在の適用利率、三菱UFJ銀行は10月2日現在)。
※ドコモSMTBネット銀行の6ヵ月もの年1.250%は、2026年8月3日〜11月1日の預入分が対象の特別金利キャンペーンによるものです。預入額が一定額に達した場合は期間中でも終了することがあります。
最低預入額は、SBJ銀行〈きほんくん〉が1円以上、あおぞら銀行BANK支店が50万円以上、SBI新生銀行のパワーダイレクト円定期預金30が30万円以上(同100は100万円以上)、auじぶん銀行が1万円以上、楽天銀行が1,000円以上(7日・14日ものは10万円以上)です。
9月から10月にかけて変わった点
前回この記事を更新した9月上旬と比べると、順位を左右する見直しがいくつも入っています。おもな変更は次のとおりです。
- SBJ銀行が10月1日に〈はじめくん〉を引き上げ:1年もの年1.870%・2年もの年1.900%となり、新規・休眠向けの1年ものでは今回の比較で最も高い水準です。
- あおぞら銀行BANK支店が10月1日に普通預金とBANK The 定期の6ヶ月ものを引き上げ:円普通預金は100万円以下なら年1.2%、100万円超は年0.75%、BANK The 定期の6ヶ月ものは年1.2%です(1年以上は据え置き)。
- SBI新生銀行はパワーダイレクト円定期預金の1年もの・2年ものが年1.250%に。さらに10月13日から、円普通預金(パワーフレックス)を年0.50%、SBI証券と連携するSBIハイパー預金を年0.60%へ引き上げると発表しています。
- 大手銀行・ゆうちょ銀行の普通預金も引き上げが決まっています:三菱UFJ銀行とみずほ銀行は11月2日から年0.500%、ゆうちょ銀行の通常貯金は11月9日から年0.500%の予定です。
短い期間でこれだけ動くため、数か月前に書かれた比較記事の金利をそのまま信じないことが、この分野でいちばん実務的な注意点です。
各銀行の特徴
SBJ銀行|1年ものは新規・既存とも最上位
SBJ銀行には、新規の方などが使える〈はじめくん〉と、円普通預金口座があれば誰でも使える〈きほんくん〉(みんなの定期預金)の2本があります。2026年10月1日更新の基準金利では、はじめくんが1年もの年1.870%、きほんくんが1年もの年1.700%・2年もの年1.750%で、どちらの立場でも1年ものの最上位に入ります。
ただし、きほんくんの1年もの・2年ものは募集限度額(合計1,000億円)に達し次第、募集を終了します。預入額はどちらも1円以上1円単位です。100万円を上限とする〈ミリオくん〉は1年もの年1.25%、普通預金は年0.50%です。
あおぞら銀行BANK支店|普通預金と組み合わせやすい
インターネット支店「BANK支店」のBANK The 定期は、新規かどうかを問わず1年もの年1.4%・3年もの年1.6%・5年もの年1.7%です(50万円以上、2年以上は半年複利)。中途解約利率は年0.1%です。
持ち味は普通預金の高さです。10月1日からは、円普通預金(BANK)が100万円以下なら条件なしで年1.2%になりました。100万円以下の待機資金なら、6ヶ月ものの定期(年1.2%)と同じ水準で、いつでも引き出せる形のまま置いておけます。
SBI新生銀行|短期の新規向けと5年ものが強い
スタートアップ円定期預金は3ヵ月もの・1年ものとも年1.700%で、口座開設月を含む3ヵ月目の月末まで使えます(インターネット30万円以上、店頭500万円以上)。店頭で3ヵ月ものを1,000万円以上預ける場合に年0.10%を上乗せするプログラムもあります。
新規かどうかを問わないパワーダイレクト円定期預金は5年もの年1.950%で、今回比較した中では5年ものが最も高い水準です。一方、1年ものは年1.250%で、SBJ銀行やあおぞら銀行を下回ります。期間によって有利な銀行が変わる典型例といえます。
auじぶん銀行|6ヶ月ものと5年ものが高い
通常の円定期預金は1年ものが年0.500%と控えめですが、6ヶ月もの年1.270%・5年もの年1.800%と、特定の期間だけ高く設定されています。新規口座開設者向けのデビュー応援定期預金(3ヶ月もの年1.50%・1年もの年1.40%)と組み合わせると、短期と長期の両方を同じ銀行で用意できます。
預金金利の詳細はauじぶん銀行の定期預金金利の解説ページでも整理しています。
ドコモSMTBネット銀行|6ヵ月ものは期間限定の特別金利
住信SBIネット銀行は2026年8月3日に「株式会社ドコモSMTBネット銀行」へ商号変更しました。金融機関コード・支店番号・口座番号は変わっていません。
2026年10月3日現在の円定期預金(個人)は、6ヵ月もの年1.250%・1年もの年0.500%・3年もの年1.400%・5年もの年1.600%で、金額帯による差はありません。6ヵ月ものの高さは11月1日預入分までの特別金利キャンペーンによるもので、満期後に自動継続すると、その時点の通常金利になります。期間別の金利はドコモSMTBネット銀行の定期預金金利のページで詳しく扱っています。
楽天銀行|定期より普通預金の優遇が効きやすい
楽天銀行の定期預金は2026年10月3日現在、7日ものから1年ものまで一律で年0.50%、3年もの年0.80%、5年もの年1.00%、10年もの年1.25%で、大手銀行と同じ水準です。
差がつくのは普通預金で、楽天証券との口座連携(マネーブリッジ)を設定すると年0.48%(残高1,000万円まで、超過分は年0.42%)、楽天カードの引落があるだけでも年0.42%になります。ほかの銀行の自分名義口座から振り込んだ資金に1ヶ月もの年0.55%を適用する「資金お引越し定期」もあります。
100万円を1年預けた場合の利息
金利差が手取りにどれだけ効くかを、100万円を1年もの定期預金に預けた場合で比べます。利息には20.315%の源泉分離課税がかかるため、実際に受け取るのは税引後の金額です。
| 預け先(1年もの) | 金利(税引前) | 利息(税引前) | 利息(税引後の概算) |
|---|---|---|---|
| SBJ銀行〈はじめくん〉(新規・休眠向け) | 1.870% | 18,700円 | 約14,901円 |
| SBJ銀行〈きほんくん〉(条件なし) | 1.700% | 17,000円 | 約13,546円 |
| SBI新生銀行 スタートアップ(新規限定) | 1.700% | 17,000円 | 約13,546円 |
| あおぞら銀行BANK支店(条件なし) | 1.400% | 14,000円 | 約11,155円 |
| SBI新生銀行 パワーダイレクト(条件なし) | 1.250% | 12,500円 | 約9,960円 |
| 大手銀行(三菱UFJ銀行) | 0.500% | 5,000円 | 約3,984円 |
2026年10月3日時点の各行公式サイトの金利をもとに、元金100万円・預入期間1年(365日)・単利で試算した概算です。税率20.315%で計算し、円未満は切り捨てています。実際の利息は預入日・満期日や各行の計算方法で数円程度異なる場合があります。
同じ100万円でも、大手銀行の1年ものと上位のネット銀行では、税引後で1万円前後の差になります。もっとも、新規向けの金利は最初の満期までです。継続して預けるなら、条件なしの〈きほんくん〉やあおぞら銀行の水準を目安にしたほうが、手取りの見通しを立てやすくなります。
定期預金を選ぶときに確認したい4つの条件
表示金利の数字だけで決めず、金利以外の条件もそろえて比べることが大切です。
- 新規限定か、誰でも使える金利か:新規向けの金利は当初の預入期間だけの適用です。継続して運用するなら、通常金利の高さも合わせて見ておきましょう。
- 募集総額・預入上限・申込期限:キャンペーン定期は締切日だけでなく、募集総額に達した時点で終わることがあります。2026年9月にも、あおぞら銀行の新規向け特別定期が口座開設期間の締切より前に受付を終えました。口座開設には2週間程度かかることもあります。
- 中途解約したときの利率:満期前に解約すると利率が大きく下がります(例:あおぞら銀行BANK支店は年0.1%)。生活防衛資金は普通預金など動かしやすい口座に分け、当面使わない資金だけを定期に回すのが基本です。
- 預金保険(ペイオフ)の範囲:保護されるのは1金融機関あたり元本1,000万円とその利息等までで、同じ銀行の普通預金・定期預金は合算されます(預金保険機構「保護の範囲」)。
キャンペーン金利の適用条件の見分け方は、定期預金キャンペーンの比較と適用条件で詳しくまとめています。
定期預金以外の預け先|個人向け国債
元本を減らさずに預ける先は、銀行の定期預金だけではありません。個人向け国債は1万円から購入でき、国が元本と利子の支払いを約束します。次回の10月募集は2026年10月8日〜30日で、利率は募集の前に財務省が公表します(財務省「現在募集中の個人向け国債」)。
注意したいのは換金のしやすさです。発行後1年間は原則として中途換金できず、1年経過後の換金では直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれます。すぐ動かす可能性がある資金は定期預金や普通預金、当面使わない資金は個人向け国債というように、使う時期で分けて考えると整理しやすくなります。
なお、名前が似ている新窓販国債は途中で売却すると元本割れの可能性がある商品で、個人向け国債とは扱いが異なります。
よくある質問
Q. 金利がいちばん高い銀行に全額まとめて預けてよいですか?
A. おすすめしません。最高金利の商品には預入上限や募集総額の制限があるうえ、預金保険で守られるのは1金融機関あたり元本1,000万円とその利息等までです。金額が大きいときは、金利と分散の両方から預け先を決めるのが現実的です。
Q. SBJ銀行の〈はじめくん〉は、すでに口座がある人でも使えますか?
A. 条件を満たせば使えます。預入期間6か月以上の円定期預金を直近3か月間持っていない方は、商品を開設した日を含む7日間に限り預け入れできます。口座を解約して新しく開き直す方法では利用できません。
Q. 新規向けの高い金利は、満期後も続きますか?
A. 続きません。特別金利は当初の預入期間のみで、満期後は通常金利か普通預金の金利に戻ります。また、預け入れ済みの定期預金には、その後に金利が上がっても新しい金利は適用されません。満期日を控えておき、そのつど預け先を見直すのが確実です。
Q. 金利が上がっている時期は、短い期間と長い期間のどちらで預けるべきですか?
A. 判断の軸は「その資金をいつ使うか」です。半年以内に使うなら3か月・6か月もので満期ごとに見直し、長く動かさない資金なら5年ものの水準も比べます。将来の金利は誰にも断定できないため、期間を分けて預ける方法も有効です。
Q. ネット銀行の定期預金は大手銀行より危険ですか?
A. 預金保険制度の対象金融機関であれば、保護の水準は大手銀行と同じです(1金融機関あたり元本1,000万円とその利息等)。ただし、仕組預金や外貨預金は名前が似ていても元本割れの可能性がある商品で、扱いが異なります。
この記事の金利は2026年10月3日時点で各行公式サイトを確認したものです。金利は各金融機関の判断で随時変更されるため、預け入れの前に各行の公式サイトで最新の金利・条件をご確認ください。