日本銀行が2024年3月にマイナス金利政策を解除して以降、政策金利は段階的に引き上げられ、2026年6月16日の金融政策決定会合で1.0%程度となりました(7月30・31日の会合では据え置き)。次回の金融政策決定会合は2026年9月17日・18日に開かれ、結果は18日に公表される予定です。預金金利の改定はその前後にも各行の判断で随時行われるため、比較する際は「いつ時点の金利か」を必ず確認してください。この記事では、2026年9月4日時点で各行の公式サイトを確認した定期預金金利を、新規口座開設者限定のものと誰でも使えるものに分けて比較します。
目次
2026年9月の定期預金金利比較(新規口座開設者限定)
各行がもっとも高い金利を出しているのは、原則として新規に口座を開設した方だけが一定期間内に預け入れできる商品です。金利はすべて税引前・年率で、受取利息には20.315%(国税15.315%・地方税5%)の源泉分離課税がかかります。
| 銀行・商品名 | 3か月 | 6か月 | 1年 | おもな条件 |
|---|---|---|---|---|
| SBI新生銀行 スタートアップ円定期預金 |
1.700% | — | 1.700% | 口座開設月を含む3ヵ月目の月末まで。インターネット30万円以上/店頭500万円以上 |
| SBJ銀行 はじめての定期預金〈はじめくん〉 |
— | 1.100% | 1.670% | 初めて口座開設した方が、口座開設月を含む当初3ヵ月間に預け入れ(2年1.600%/3年1.620%/5年1.600%) |
| auじぶん銀行 デビュー応援定期預金 |
1.500% | — | 1.400% | 2026年9月1日以降に新規口座開設した方が、口座開設日〜翌々月末までに預け入れ(1万円以上・上限は両期間合算1億円) |
金利は2026年9月4日時点・税引前・年率。SBI新生銀行のスタートアップ円定期預金とauじぶん銀行のデビュー応援定期預金は、いずれも2026年9月1日から金利が引き上げられています。SBJ銀行の金利は2026年8月24日更新の基準金利です。
なお、あおぞら銀行BANK支店の新規限定「BANK The Giftスペシャル定期」(1年もの年1.600%)は、募集総額800億円に達したため2026年9月3日のお預け入れをもって取り扱いが終了しました(同行公式サイトの告知による)。
2026年9月の定期預金金利比較(口座があれば誰でも)
いま口座を持っている方や、新規限定の金利が終わったあとも使い続けたい方には、条件のない通常金利のほうが重要です。2026年9月は、この「誰でも使える金利」の側でも引き上げが相次ぎました。
| 銀行・商品名 | 6か月 | 1年 | 3年 | 5年 |
|---|---|---|---|---|
| SBJ銀行 みんなの定期預金〈きほんくん〉 |
1.100% | 1.700% | 1.600% | 1.600% |
| あおぞら銀行BANK支店 BANK The 定期 |
1.000% | 1.400% | 1.600% | 1.700% |
| SBI新生銀行 パワーダイレクト円定期預金 |
1.000% | 1.200% | 1.560% | 1.950% |
| ドコモSMTBネット銀行 (旧・住信SBIネット銀行) |
1.250%※ | 0.500% | — | 1.600% |
| auじぶん銀行 円定期預金 |
0.500% | 0.500% | 0.800% | 1.800% |
| 楽天銀行 定期預金 |
0.500% | 0.500% | 0.800% | 1.000% |
| 三菱UFJ銀行(大手銀行の参考) スーパー定期 |
0.500% | 0.500% | 0.800% | 1.000% |
金利は2026年9月4日時点・税引前・年率(SBJ銀行は2026年8月24日更新、あおぞら銀行は2026年9月1日現在の適用利率)。
※ドコモSMTBネット銀行の6ヵ月もの年1.250%は「ドコモの銀行誕生祭 円定期預金6ヵ月もの特別金利キャンペーン」(2026年8月3日〜11月1日)の金利です。期間中でも預入額が一定額に達した場合は終了することがあります。
最低預入額は、SBJ銀行〈きほんくん〉が1円以上、あおぞら銀行BANK支店が50万円以上、SBI新生銀行のパワーダイレクト円定期預金30が30万円以上(同100は100万円以上)、auじぶん銀行が1万円以上、楽天銀行が1,000円以上(7日・14日ものは10万円以上)です。
金利は各金融機関の判断で随時変更されます。預入前に必ず各行の公式サイトで最新の金利・条件をご確認ください。
2026年8月から9月にかけて動いた点
前回この記事を更新した2026年8月4日時点と比べると、1か月で預け先の順位が入れ替わっています。おもな変更は次のとおりです。
- SBI新生銀行が9月1日にスタートアップ円定期預金を引き上げ:当編集部が8月4日に確認した時点では3ヵ月もの年1.400%・1年もの年1.550%でしたが、どちらも年1.700%になりました。パワーダイレクト円定期預金も5年もの年1.800%→年1.950%、3年もの年1.500%→年1.560%へ上がっています。
- あおぞら銀行が9月1日にBANK The 定期を引き上げ:同行の公式告知によると、1年もの年1.2%→年1.4%、2年もの年1.3%→年1.5%、3年もの年1.4%→年1.6%、5年もの年1.5%→年1.7%(6ヵ月ものは年1.0%で据え置き)。
- あおぞら銀行の新規限定「BANK The Giftスペシャル定期」(1年もの年1.600%)は終了:口座開設期間は2026年9月30日まででしたが、募集総額800億円に達したため9月3日の預け入れをもって取り扱いが終了しました。期日より前に終わる実例です。
- ドコモSMTBネット銀行は6ヵ月ものが年1.250%:社名変更を記念した「ドコモの銀行誕生祭」キャンペーン(2026年8月3日〜11月1日)によるものです。一方で1年ものは年0.500%で、期間によって差が大きい点に注意が必要です。
- auじぶん銀行のデビュー応援定期預金も引き上げ:2026年9月1日以降に口座開設した方が対象で、3ヶ月もの年1.500%・1年もの年1.400%になりました(8月31日以前に開設した方は条件が異なります)。
短期間でこれだけ動くため、数か月前に書かれた比較記事の金利をそのまま信じないことが、この分野ではもっとも実務的な注意点です。
各銀行の特徴
SBJ銀行|「誰でも使える1年もの」が今回の最高水準
SBJ銀行には、初めて口座を開設した方だけが使える〈はじめくん〉と、当行に円普通預金口座があれば誰でも使える〈きほんくん〉(みんなの定期預金)の2本があります。2026年8月24日更新の基準金利では、きほんくんの1年もの年1.700%・2年もの年1.750%が、はじめくんの1年もの年1.670%を上回っています。新規限定でない商品がいちばん高いという珍しい形で、いま口座を持っている方にも使いやすい構成です。
ただしきほんくんの1年もの・2年ものは、募集限度額(合計1,000億円)に達し次第、募集を終了するとされています。預入額は1円以上1円単位です。このほか100万円を上限とする〈ミリオくん〉は1年もの年1.250%、普通預金は年0.400%です。提携コンビニATM手数料や振込手数料の優遇もあります。
あおぞら銀行BANK支店|定期も普通預金も条件なしで高い
あおぞら銀行のインターネット支店「BANK支店」は、新規かどうかを問わない「BANK The 定期」が2026年9月1日に引き上げられ、1年もの年1.400%・3年もの年1.600%・5年もの年1.700%になりました(50万円以上、2・3・5年ものは半年複利)。中途解約利率は年0.100%です。
この銀行の持ち味は、普通預金の高さと組み合わせられることです。円普通預金(BANK)は100万円以下なら条件なしで年1.000%、100万円超は年0.650%(いずれも2026年9月1日現在)。まとまった資金を定期に寝かせきりにせず、待機資金も置いておきたい方に向きます。なお、新規口座開設者向けの「BANK The Giftスペシャル定期」は前述のとおり2026年9月3日で受付を終了しました。
SBI新生銀行|新規向けの短期と、誰でも使える長期の両方が強い
SBI新生銀行は2026年9月1日にスタートアップ円定期預金を引き上げ、3ヵ月もの・1年ものとも年1.700%(税引後 年1.3546%)になりました(インターネットは30万円以上、店頭は500万円以上)。3ヵ月で年1.700%という水準は、使う時期が決まっている資金の置き場所として有力です。店頭で1回に1,000万円以上を預け入れる場合は、3ヵ月ものに年0.10%が上乗せされ年1.800%になるプログラムもあります。
もうひとつの軸が、新規かどうかを問わず使える「パワーダイレクト円定期預金」で、3年もの年1.560%・5年もの年1.950%と、今回の比較では5年ものが最も高くなっています。あわせて、SBI証券との口座連携預金「SBIハイパー預金」は年0.550%(2026年9月4日時点)で、預けたままの残高がそのまま証券の買付余力に反映されます。3ヵ月・6ヵ月・1年の3本をそろえると年1.25%相当になる「トリプル円定期キャンペーン」も2026年9月10日まで実施中です。定期と普通預金、投資用の待機資金までを1つの銀行でまとめたい方には扱いやすい構成といえます。
ドコモSMTBネット銀行|6ヵ月ものだけが突出している
住信SBIネット銀行は2026年8月3日付で「株式会社ドコモSMTBネット銀行」へ商号変更し、個人向けブランドは「ドコモの銀行」となりました。金融機関コード・支店番号・口座番号に変更はなく、これまでと同じように利用できると案内されています。
2026年9月4日現在の円定期預金(個人)は6ヵ月もの年1.250%・1年もの年0.500%・5年もの年1.600%で、金額帯による差はありません。6ヵ月ものの高さは「ドコモの銀行誕生祭 円定期預金6ヵ月もの特別金利キャンペーン」(2026年8月3日〜11月1日)によるもので、期間中でも預入額が一定額に達すれば終了する場合があるとされています。満期後に自動継続すると、その時点の金利が適用される点にも注意してください。
auじぶん銀行|新規向けの3か月ものと、誰でも使える5年もの
auじぶん銀行の「デビュー応援定期預金」は、2026年9月1日以降に円普通預金口座を新規開設した方が口座開設日から翌々月末までに預け入れると、3ヶ月もの年1.500%(税引後 年1.19%)・1年もの年1.400%(税引後 年1.11%)が適用されます(1万円以上、特典対象は両期間合算で1億円まで)。3か月ものの高さが際立ちます。
条件のない通常の円定期預金は1年もの年0.500%と控えめですが、5年ものは年1.800%と長期だけ大きく高くなっています。なお、2026年8月4日時点で案内されていた夏の1年もの特別金利キャンペーンは、2026年9月4日時点の同行キャンペーン一覧には掲載されていません。キャンペーンは入れ替わりが早いため、申し込む直前に公式サイトで実施状況を確認してください。
楽天銀行|定期より普通預金の優遇が効きやすい
楽天銀行の定期預金は2026年9月4日現在、7日ものから1年ものまで一律で年0.500%、2年もの年0.650%、3年もの年0.800%、5年もの年1.000%、10年もの年1.250%です。定期の金利水準そのものは大手銀行と同程度ですが、楽天証券との口座連携(マネーブリッジ)を使うと普通預金が年0.480%(残高1,000万円まで、超過分は年0.420%)になり、楽天カードの引落があるだけでも年0.420%になります。ほかの銀行の自分名義口座から振り込んだ資金を対象に、1ヶ月ものへ年0.550%を適用する「資金お引越し定期」もあります。
100万円を1年預けると利息はいくらになるか
金利差が実際の手取りにどう効くのかを、100万円を1年もの定期預金に預けた場合で比べます。利息には20.315%の源泉分離課税がかかるため、受け取れるのは税引後の金額です。
| 預け先(1年もの) | 金利(税引前) | 利息(税引前) | 利息(税引後の概算) |
|---|---|---|---|
| SBJ銀行〈きほんくん〉(条件なし) | 1.700% | 17,000円 | 約13,546円 |
| SBI新生銀行 スタートアップ(新規限定) | 1.700% | 17,000円 | 約13,546円 |
| あおぞら銀行BANK支店(条件なし) | 1.400% | 14,000円 | 約11,155円 |
| SBI新生銀行 パワーダイレクト(条件なし) | 1.200% | 12,000円 | 約9,562円 |
| 大手銀行(三菱UFJ銀行) | 0.500% | 5,000円 | 約3,984円 |
当編集部が各行公式サイトで確認した2026年9月4日時点の金利をもとに、元金100万円・預入期間1年(365日)・単利で試算した概算です。税率20.315%で計算し、円未満は切り捨てています。実際の利息は預入日・満期日や各行の計算方法により数円程度異なる場合があります。
同じ100万円でも、大手銀行の1年ものと上位のネット銀行では税引後で9,500円以上の差になります。8月時点との大きな違いは、最高水準の金利が新規口座開設者限定とは限らなくなったことです。SBJ銀行の〈きほんくん〉のように、口座さえあれば誰でも使える商品が最上位に並ぶ月もあります。
定期預金を選ぶ際に確認したい4つの条件
金利の数字だけで決めず、表示金利以外の条件もそろえて比べることが大切です。
- 新規限定か、誰でも使える金利か:新規限定の金利は当初の預入期間だけの適用です。継続して運用するつもりなら、通常金利の高さ(例:SBJ銀行〈きほんくん〉の1年もの年1.700%、あおぞら銀行BANK支店の1年もの年1.400%、SBI新生銀行の5年もの年1.950%)も合わせて見ておきましょう。
- 募集総額・預入上限・申込期限:キャンペーン定期は「◯月◯日まで」だけでなく、募集総額に達した時点で終了することがあります。実際にあおぞら銀行の「BANK The Giftスペシャル定期」は、口座開設期間の締切(9月30日)より前の9月3日で受付を終了しました。口座開設から取引開始まで2週間程度かかることもあるため、期限ぎりぎりの申込は間に合わないおそれがあります。
- 中途解約したときの利率:定期預金は満期前に解約すると利率が大幅に下がります(例:あおぞら銀行BANK支店の中途解約利率は年0.100%)。生活防衛資金は普通預金など動かしやすい口座で分けて管理し、当面使う予定のない資金だけを定期に回すのが基本です。
- 預金保険(ペイオフ)の範囲:1金融機関あたり元本1,000万円とその利息までが預金保険で保護されます。まとまった資金は複数の金融機関に分けることも検討してください。同じ銀行の普通預金・定期預金は合算して計算されます。
定期預金以外の預け先|個人向け国債という選択肢
元本を減らさずに預ける先は、銀行の定期預金だけではありません。財務省が2026年9月2日に公表した個人向け国債の9月募集分は、変動10年(第198回)が年1.95%、固定5年(第186回)が年2.24%、固定3年(第196回)が年1.96%(いずれも表面利率・税引前)で、募集期間は2026年9月3日〜30日、発行日は10月15日です。
個人向け国債は1万円から購入でき、国が元本と利子の支払いを約束する点が特徴です。一方で、発行後1年間は原則として中途換金ができず、1年経過後に換金する場合は直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれます。銀行の定期預金は中途解約しても元本を下回りませんが、すぐ動かす可能性がある資金なら定期預金や普通預金、当面使わない資金なら個人向け国債、というように使う時期で分けて考えると整理しやすくなります。
なお、同じ国債でも新窓販国債は途中売却時に元本割れとなる可能性があり、個人向け国債とは扱いが異なります。名前が似ているため混同しないよう注意してください。
よくある質問(FAQ)
Q. 金利がいちばん高い銀行に全額まとめて預けてよいですか?
最高金利には預入上限や募集総額の制限があり、そもそも全額を預けられないことがあります。加えて預金保険で保護されるのは1金融機関あたり元本1,000万円とその利息までです。金額が大きいときは、金利の高さと分散の両方から預け先を決めるのが現実的です。
Q. 期限内に申し込めば必ず高い金利で預けられますか?
必ずしもそうではありません。募集総額に達した時点で締切前でも終了する商品があります。あおぞら銀行BANK支店の「BANK The Giftスペシャル定期」は口座開設期間が2026年9月30日までとされていましたが、募集総額800億円に達したため9月3日の預け入れをもって取り扱いを終了しました。口座開設から取引開始までに2週間程度かかることもあるため、気になる商品は早めに手続きを進めておくのが安全です。
Q. 新規限定の高い金利は、満期を迎えたあとも続きますか?
続きません。特別金利が適用されるのは当初の預入期間のみで、満期後は通常金利に戻ります。商品によっては自動継続がなく、満期日に普通預金へ入金されるものもあります。また、すでに預け入れ済みの定期預金には、その後に金利が引き上げられても新しい金利は適用されません(預入時の約定利率が満期まで続きます)。満期日をカレンダーに控えておくことをおすすめします。
Q. 3か月ものと1年もの、どちらを選ぶべきですか?
判断の軸は「その資金をいつ使うか」です。半年以内に使う予定があるなら3か月ものを選び、満期のたびに預け先を見直すほうが安全です。2026年9月時点では、SBI新生銀行のスタートアップ円定期預金のように3か月ものと1年ものが同じ金利という例もあり、短期を選んでも不利にならない場合があります。ただし途中で解約すると中途解約利率が適用され、当初の金利は受け取れません。
Q. ネット銀行の定期預金は安全ですか?
預金保険制度の対象金融機関であれば、大手銀行でもネット銀行でも保護の水準は同じです(1金融機関あたり元本1,000万円とその利息まで)。外資系のSBJ銀行も対象です。なお仕組預金や外貨預金は定期預金と名前が似ていても元本割れの可能性がある商品で、扱いが異なります。預入前に商品概要説明書で「預金保険の対象か」「元本保証があるか」を必ず確認してください。
金利は各金融機関の判断で随時変更されます。この記事の情報は2026年9月4日時点で各行公式サイトを確認したものです。預入前に必ず各銀行の公式サイトで最新の金利・条件をご確認ください。