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地方銀行ネット支店の定期預金比較|愛媛・トマト・香川【2026年9月】

目次

「金利のある時代」に再び動き出した地方銀行のネット専用支店

インターネット専業銀行の台頭やスマートフォンでの手続きの一般化により、「地方に住む人は地元の地方銀行を使う」という従来の常識は薄れ、住む場所を問わず預け先を選べる時代になりました。そうしたなかで地方銀行が全国から資金を集める窓口として活用しているのが、来店不要で申し込めるインターネット専用支店です。 日本銀行のマイナス金利政策は2024年3月に解除され、その後の追加利上げを経て、2026年6月16日に政策金利(無担保コール翌日物の誘導目標)は1.0%程度へ引き上げられました。7月30日・31日の金融政策決定会合では金融市場調節方針は変更されず、1.0%程度が維持されています。次回の金融政策決定会合は2026年9月17日・18日に開かれ、結果は18日に公表される予定です(日本銀行)。預金金利にも上昇圧力がかかり続けており、大手行の円普通預金は2026年8月3日から年0.400%になりました(三菱UFJ・三井住友・みずほ)。 こうした流れのなかで、かつて年0.2〜0.3%台にとどまっていた地方銀行のネット専用支店の定期預金は、1年ものでも年1%を大きく超える水準が並ぶようになりました。ここでは代表的な愛媛銀行・トマト銀行・香川銀行の3行を、金利・預入上限・期間の条件までそろえて比較します。

愛媛・トマト・香川のネット専用支店 定期預金の比較(2026年9月4日時点)

下表は各行の公式サイトで確認した内容です。金利はいずれも税引前(年率)で、金利情勢により随時見直されます。申込前に必ず各行の公式サイトで最新の適用金利をご確認ください。
銀行(ネット専用支店)代表的な定期預金と金利(税引前)預入額・期間などの条件
香川銀行
セルフうどん支店
超金利トッピング定期預金:1年 年1.600%
豪華金利トッピング定期預金:3ヵ月 年1.700%/6ヵ月 年1.400%
金利トッピング定期預金:1年・2年・3年・5年 いずれも 年1.400%
(2026年9月4日現在)
超金利トッピングはお一人さま100万円まで・期間1年のみ。満期後は「金利トッピング定期預金」として自動継続されるため、条件は満期のたびに確認が必要です。豪華金利トッピングは満期後「うどんスーパー定期預金」に変更されます。金利トッピングと宝くじトッピングは3年以上が半年複利です。
愛媛銀行
四国八十八カ所支店
新規口座開設限定定期預金:3ヵ月 年1.600%/1年 年1.450%
だんだん定期預金ワイド:1年 年1.300%
四国八十八カ所支店定期預金(300万円以上):1年 年1.250%/3年 年1.450%/5年 年1.550%
(2026年8月31日現在)
新規口座開設限定は1口100万円以上1,000万円以下で、3ヵ月ものと1年ものを合わせてお一人さま総額1,000万円まで。口座開設日から翌々月の末日までに預け入れる必要があり、過去に同支店と取引があった方は対象外です(3ヵ月ものは単利型、1年ものは複利型)。だんだん定期預金ワイドは100万円以上300万円以内。四国八十八カ所支店定期預金の2年もの・4年ものは2026年8月10日で新規募集を停止しています。
トマト銀行
ももたろう支店
スペシャルきびだんご定期預金:1年 年1.100%(税引後 年0.8765%)
きびだんご定期預金:1年 年0.400%/3年 年1.150%/5年 年1.200%
(2026年9月1日更新)
金利引き上げキャンペーンとして2026年4月1日〜9月30日に実施(3年・5年もの、およびスペシャルきびだんご)。スペシャルは1万円以上、お一人さま合計500万円まで。募集総額70億円に達した時点で終了。3年・5年ものは6ヵ月ごとの複利計算です。
同じ1年ものでも、預入上限・新規限定かどうかは商品ごとに異なります(香川 超金利は100万円まで、愛媛 新規限定は1口100万円以上)。

2026年8月から9月にかけて動いた点

前回の集計時点(2026年8月上旬)と比べると、香川銀行セルフうどん支店の引き上げ幅が際立ちます。超金利トッピング定期預金(1年)は年1.400%から年1.600%へ、金利トッピング定期預金(1年〜5年)は年1.200%から年1.400%へ、豪華金利トッピング定期預金は3ヵ月ものが年1.200%から年1.700%、6ヵ月ものが年1.200%から年1.400%へ切り上がりました。この結果、1年ものの最上位は愛媛銀行(年1.450%)から香川銀行(年1.600%)へ入れ替わっています。 愛媛銀行は新規口座開設限定定期預金(3ヵ月 年1.600%・1年 年1.450%)が据え置かれた一方で、四国八十八カ所支店定期預金の2年もの・4年ものが2026年8月10日で新規募集停止となりました。トマト銀行は金利に変更がなく、キャンペーンの取扱期間が2026年9月30日までと残り1か月を切っています(募集総額70億円に達すればそれより早く終わります)。 なお、3行ともネット専用支店の普通預金は年0.400%に上がっています(8月上旬時点はいずれも年0.300%)。この分野は数か月単位で条件が動くため、預け入れ直前の確認が欠かせません。

同じ銀行でも、店頭とネット専用支店でこれだけ違う

ネット専用支店の金利がどれほど特別かは、同じ銀行の店頭金利と並べるとよく分かります。香川銀行の店頭スーパー定期は1年もの 年0.500%・5年もの 年0.700%、普通預金は年0.400%(いずれも2026年9月4日現在)。トマト銀行も、ももたろう支店の「ももたろう支店スーパー定期預金」は1年もの 年0.335%・5年もの 年0.500%で、キャンペーン対象商品との差がはっきりしています(2026年9月1日更新)。
高金利商品は全国から資金を集めるための「入口商品」で、上限金額や期間が絞られています。
つまりネット専用支店の高金利商品は、全国から新しい資金を集めるために、上限金額や期間を絞って設計された「入口商品」だということです。だからこそ「上限まで預けたら終わり」「満期後は通常商品に戻る」という前提で計画する必要があります。

いくら利息がつく? 税引後の目安を確認する

定期預金の表示金利は税引前で、受け取る利息には20.315%(復興特別所得税を含む)の税金がかかります。100万円を1年もの・年1.600%(香川銀行 超金利トッピング定期預金)で預けた場合の目安は次のとおりです。
  • 税引前の利息:100万円 × 1.600% = 16,000円
  • 税金:16,000円 × 20.315% = 約3,250円
  • 税引後の受取利息:約12,749円
同じ100万円を年0.400%の商品で預けた場合、税引後は約3,187円ですので、手取りで約9,500円の差が生じます。上限100万円の商品が中心である以上、1行あたりの利息の絶対額は限られますが、元本が保証される預金でこの差は小さくありません。なお、預入額が半分の50万円なら受け取る利息もおおむね半分になります(年1.600%・1年で税引後 約6,374円)。

預け先を選ぶときに確認したい4つのポイント

  • 預入額の上限と期間:上限100万円・期間1年のみ、といった制約が多く、まとまった資金は複数行へ分けることになります。「上限まで預けて終わり」の設計であることを前提に計画しましょう。
  • キャンペーン金利か、通常金利か:トマト銀行のように期間限定・募集総額の上限つきで実施される商品もあります。適用条件と取扱期間は必ず確認してください。
  • 満期後の扱い:多くは満期後に通常商品へ自動継続され、金利が下がります(例:香川銀行の超金利トッピング定期預金は満期後「金利トッピング定期預金」へ、愛媛銀行の新規口座開設限定定期預金は「四国八十八カ所支店定期預金」へ変更)。満期のたびに預け替えるひと手間が実質的な利回りを左右します。
  • 中途解約の扱い:満期前に解約すると所定の中途解約利率が適用され、利息は大きく減ります。たとえばトマト銀行のスペシャルきびだんご定期預金(2025年11月4日以降の預入分)は、預入日の6ヵ月後の応当日前に解約すると約定利率の5%、それ以後でも約定利率の40%です。当面使う予定のない資金で預けるのが基本です。

預金保険(ペイオフ)は「銀行単位」で判定される

預金保険制度により、1金融機関あたり預金者1人につき元本1,000万円までとその利息等が保護されます(預金保険機構)。ここで注意したいのは、保護の判定は「支店単位」ではなく「銀行単位」だという点です。たとえば香川銀行の本支店とセルフうどん支店の預金は合算して1,000万円までが保護対象になります。高金利を求めて複数のネット専用支店に分散する場合も、同じ銀行の中で残高が積み上がっていないかを確認しておきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 四国や岡山に縁がなくても口座を作れますか? A. はい。いずれも日本国内に居住する満18歳以上の個人であれば、地域を問わず申し込めます(屋号付きの個人事業主口座は対象外とする商品があります)。手続きはインターネット・アプリで完結し、来店は不要です。 Q. 口座開設からどのくらいで定期預金を預けられますか? A. 銀行により異なります。愛媛銀行 四国八十八カ所支店は、普通預金口座の申込後3営業日〜1週間程度でメールにより口座番号が通知され、その後1〜2週間程度でインターネットバンキングのログイン書類が郵送され、利用開始手続きを終えてから定期預金を預け入れられると案内しています。トマト銀行 ももたろう支店も口座開設に約2週間程度かかるとしています。「新規口座開設限定」の商品には申込期限(愛媛銀行は口座開設日から翌々月の末日まで)があるため、余裕をもって手続きしましょう。 Q. 3行のうち、1年ものでいちばん高いのはどこですか? A. 2026年9月4日時点で確認できた1年ものは、香川銀行の超金利トッピング定期預金(年1.600%)が最も高く、次いで愛媛銀行の新規口座開設限定定期預金(年1.450%)、香川銀行の金利トッピング定期預金(年1.400%)、愛媛銀行のだんだん定期預金ワイド(年1.300%)、トマト銀行のスペシャルきびだんご定期預金(年1.100%)の順です。ただし香川銀行の超金利トッピングは上限100万円、愛媛銀行の商品は新規に口座を開設した方だけ・1口100万円以上、トマト銀行は1万円から500万円までと、金額の使い勝手はそれぞれ異なります。金利の高さだけでなく、預けたい金額を実際に入れられるかで選ぶのが現実的です。 Q. 上限を超える資金はどう預ければよいですか? A. 他のネット銀行の定期預金や個人向け国債なども選択肢になります。個人向け国債の2026年9月募集分(募集期間は9月3日〜30日、発行日は10月15日)は、変動10年(第198回債)が年1.95%、固定5年(第186回債)が年2.24%、固定3年(第196回債)が年1.96%です(いずれも表面利率・税引前。財務省・令和8年9月2日現在)。1万円から購入でき国が元本と利子の支払いを約束しますが、発行後1年間は原則として中途換金ができず、1年経過後の換金では直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれます。すぐ動かす可能性がある資金は定期預金、当面使わない資金は国債というように、使う時期で分けて考えると整理しやすくなります。 Q. 普通預金の金利も上がっているのですか? A. 上昇しています。三菱UFJ・三井住友・みずほの3メガバンクは2026年8月3日から円普通預金を年0.400%にしました(それまでは年0.300%)。今回取り上げた3行のネット専用支店の普通預金も、8月上旬時点の年0.300%からいずれも年0.400%へ上がっています(2026年9月4日時点、トマト銀行は9月1日更新)。ネット系では、SBI新生銀行の円普通預金(パワーフレックス)が年0.400%、SBI証券と連携するSBIハイパー預金が年0.550%(いずれも2026年9月4日現在・税引前・変動金利)です。まとまった資金の待機場所として、普通預金の金利も比較対象に入れておくと無駄がありません。

まとめ

利上げ局面が続くなか、地方銀行のネット専用支店の定期預金は1年もので年1.1〜1.6%と、あらためて「使える」水準に戻ってきました。とはいえ上限金額・期間・満期後の扱い・キャンペーンの期限という制約はセットです。表示金利の高さだけでなく、税引後の手取りと預け替えの手間まで含めて比較するのが堅実です。 ネット系では、これらの地方銀行ネット支店に加えてSBI新生銀行も選択肢になります。新規口座開設のお客さま限定のスタートアップ円定期預金は3ヵ月もの・1年ものとも年1.700%(税引前・2026年9月1日に引き上げ)で、インターネット限定のパワーダイレクト円定期預金30(30万円以上)も1年もの 年1.200%・5年もの 年1.950%と、預入額の上限が緩やかな点も含めて比較検討する価値があります。取引状況に応じたATM・振込手数料の優遇や、SBI証券と連携した普通預金(SBIハイパー預金 年0.550%)の金利優遇もあり、預け先を比べる際の候補のひとつとして押さえておくとよいでしょう。各行とも金利・キャンペーン条件は随時見直されるため、最新の内容は必ず公式サイトでご確認ください。
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