地元密着型で金融サービスを提供している地方銀行は、その土地のスポーツチームを応援する取り組みをよく行っています。それらの地元応援型の定期預金は、地元の人でなくても利用できるわけですが、地元応援・スポーツチーム応援の視点ではなく、通常の定期預金として比較したときに果たして優位性があると定期預金と言えるでしょうか?参考として山形県で営業しているきらやか銀行の「モンテディオ山形応援定期預金2017 Part2」を例にその条件を確認してみましょう。
■期間
2017年6月5日(月)~2017年11月24日(金)
■適用金利
モンテディオ山形の試合結果に応じて翌営業日の週の定期預金金利を上乗せ
勝利した場合:店頭表示金利+年0.1%
引き分けの場合:店頭表示金利+年0.04%
敗退した場合:店頭表示金利
■窓口
きらやか銀行の窓口(但し、宮城県内の営業店を除く)
■預金種類
スーパー定期・スーパー定期300
■預入期間
1年
■預入金額
10万円以上1,000万円未満(新規資金のみ)
年0.1%の上乗せはこの低金利下としては一定に優位性はあると考えて良いでしょう。この定期預金の場合、モンテディオ山形を応援する意識を地元に芽生えさせることが目的なのかもしれません。もしそうであるならば、勝っても負けてもサポーターに限定した定期預金を提供しても良いような気もしますし、定期預金という純粋な商品で比較した場合、ネット銀行の定期預金の方が金利も高いようです。地元密着型の地方銀行。また、地方に行けば行くほど投資信託などの金融商品を購入する人は少なく、どうしても定期預金に資金が集まってしまいます。地方銀行の悩みはこのような定期預金のキャンペーンにも表れていると言えそうですね。