※本記事の金利・条件は、とくに断りがない限り2026年9月1日時点でSBI新生銀行公式サイトを確認した内容です。新生銀行は2023年1月に商号変更し、現在はSBI新生銀行となっています。
日本銀行は2026年6月15日・16日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%程度から1.0%程度へ引き上げ、7月30日・31日の会合ではこれを1.0%程度で据え置くことを決めました。政策金利そのものは動いていませんが、銀行の預金金利の引き上げはその後も続いています。
そうしたなかで、SBI新生銀行の新規口座開設者限定の円定期預金「スタートアップ円定期預金」が、2026年9月1日に金利を引き上げ、3ヵ月もの・1年ものとも年1.700%(税引前)になりました。ここでは適用金利と条件、受け取れる利息の目安、ほかの円預金との位置関係を整理します。
目次
2026年9月1日に金利が引き上げられ、3ヵ月・1年とも年1.700%に
スタートアップ円定期預金は、SBI新生銀行で新しく口座を開設した個人だけが申し込める限定の円定期預金です。預入期間は3ヵ月ものと1年ものの2種類で、公式サイトの金利一覧では次のように表示されています(2026年9月1日現在)。
| 預入期間 | 金利(年・税引前) | 税引後の金利 |
|---|---|---|
| 3ヵ月もの | 年1.700% | 年1.3546% |
| 1年もの | 年1.700% | 年1.3546% |
| 店頭限定・金利上乗せプログラム適用時 (3ヵ月もの/1回の取引で1,000万円以上) | 年1.800% | 年1.4343% |
※SBI新生銀行公式サイト「円預金の金利一覧」「スタートアップ円定期預金」(いずれも2026年9月1日現在の表示)にもとづく。金利は市場動向等により変更されます。
直前の水準は3ヵ月もの年1.400%・1年もの年1.550%でしたので、3ヵ月ものは0.300%幅、1年ものは0.150%幅の引き上げとなり、期間の違いによる金利差はなくなりました。金利の高さだけで期間を選ぶ理由がなくなった分、「その資金をいつ使うか」で期間を決めやすくなったともいえます。
受け取れる利息はいくらか(税引後の目安)
預金の利息には20.315%(国税15.315%・地方税5%)が源泉分離課税として差し引かれます。公式サイトが示している500万円の利息例と、100万円で預けた場合の概算は次のとおりです。
| 預入額・期間 | 税引前の利息 | 税引後の受取利息(目安) |
|---|---|---|
| 500万円・1年もの | 85,000円 | 約67,733円 |
| 500万円・3ヵ月もの | 21,250円 | 約16,934円 |
| 100万円・1年もの | 17,000円 | 約13,547円 |
| 100万円・3ヵ月もの | 4,250円 | 約3,388円 |
※500万円の例はSBI新生銀行公式サイトの利息計算例。100万円の例は同じ計算方法(元本×年利率×期間から国税・地方税を差し引く単純計算)による概算で、実際の受取額は利息の計算日数や端数処理により前後します。
同じ年1.700%でも、3ヵ月ものは預入期間が4分の1のため利息も4分の1程度になります。「金利の高さ」と「実際に受け取る金額」は別物である点は、期間を選ぶときに押さえておきたいところです。
申し込める人・期限・預入額
限定商品のため、条件は細かく決められています。公式の商品概要にもとづくと次のとおりです。
| 確認する項目 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 対象 | 新規に口座を開設した個人 | すでに口座がある人は対象外。解約して開設し直しての申し込みもできない |
| 申込期限 | 口座開設月を含む当初3ヵ月目の月末日23時まで | この期間中なら何度でも預け入れ可 |
| 預入期間 | 3ヵ月/1年 | 両方に預け入れることもできる |
| 最低預入額 | インターネット:1口30万円以上(1円単位) | 店頭は1口500万円以上 |
| 満期の扱い | 自動解約型。満期日に元利金を円普通預金へ入金 | 満期日以降は円普通預金の店頭表示金利 |
| 適用される金利 | 申し込んだ日の金利 | 預入済みの分の金利が後から変わることはない |
| 保護 | 元本保証・預金保険の対象 | 1金融機関あたり元本1,000万円までとその利息 |
口座開設日を含む3ヵ月目の末日という期限は、口座を作った時点で動き出します。キャッシュカードの到着に1週間から10日程度かかることもあるため、店頭で手続きする予定がある場合はとくに、資金の準備を早めに進めておくほうが無難です。
店頭で1,000万円以上なら年1.800%になる上乗せプログラム
新規口座開設者が店頭で3ヵ月ものを1回の取引で1,000万円以上申し込む場合、通常の金利に年0.10%(税引前)が上乗せされる「金利上乗せプログラム」が用意されています。2026年9月1日時点の上乗せ後の金利は年1.800%(税引後 年1.4343%)で、1,000万円を3ヵ月預けた場合の受取利息は公式の計算例で約35,859円です。
ただし条件は限定的です。対象は3ヵ月もののみ(1年ものは対象外)で、預入額は1,000万円以上1億円まで、お一人1回・1口限り(複数口に分けられません)。インターネットバンキングからの申し込みは対象外で、申込時に資産運用相談シートの記入が必要です。まとまった資金を店頭で預ける予定がある場合は、事前に口座へ入金したうえで来店予約をしておくとスムーズです。
ほかの円預金と並べてみる
同じ時点で確認できる代表的な円預金と並べると、水準の位置づけがつかみやすくなります。
| 金融機関・商品(1年もの中心) | 金利(年・税引前) | 時点・主な条件 |
|---|---|---|
| SBI新生銀行 スタートアップ円定期預金 | 年1.700% | 2026年9月1日現在。新規口座開設者限定・ネット30万円以上 |
| SBI新生銀行 パワーダイレクト円定期預金30(1年) | 年1.200% | 2026年9月1日現在。インターネット限定・30万円以上(5年ものは年1.950%) |
| 三菱UFJ銀行 スーパー定期(1年) | 年0.500% | 2026年9月1日現在。10年ものは年1.250% |
| ゆうちょ銀行 定期貯金(1年) | 年0.500% | 2026年8月31日現在。10年ものは年1.250% |
| 三菱UFJ銀行 円普通預金 | 年0.400% | 2026年9月1日現在(変動金利) |
※各行公式サイトの金利一覧にもとづく。預入金額・預入期間・申込方法などの条件は商品ごとに異なります。最新の金利は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。
こうして並べると、スタートアップ円定期預金の年1.700%は、新規口座開設者限定という条件付きではあるものの、現在の円定期預金のなかでは高い部類にあることが分かります。ただし限定商品ですから、同じ金利がいつまでも続くわけではありません。また、他行の1年ものと比べる際は、10年ものなら年1.250%の預け先もあるように、期間の取り方によって比較の答えが変わる点にも注意してください。
口座を開くタイミングで一緒に確認したい特典
SBI新生銀行では、新規口座開設者向けに「ウェルカムプログラム」(要エントリー)が用意されています。エントリーと各条件の達成は、いずれも口座開設月を含む3ヵ月目の末日までが期限です(2026年9月1日時点)。
- スタートアップ円定期預金の設定で1,000円
- 口座振替先の登録と引き落としで最大2,000円(1登録先500円・最大4先)
- 給与振込の入金で3,000円(1回3万円以上・電文種目が「給与」であること)
- 円から米ドル定期預金の設定で最大10,000円(期間中合計100万円以上)
すべて満たした場合の合計は16,000円で、公式サイトではこれにアプラス発行のクレジットカード関連の特典を組み合わせた最大20,200円相当という表示になっています。カード関連の特典は別途の入会・利用条件や審査があり、預金だけで到達する金額ではありませんので、内訳を確認したうえで判断してください。
普通預金については、通常のパワーフレックス円普通預金が年0.400%、SBI証券の口座と連携する「SBIハイパー預金」が年0.550%(いずれも2026年9月1日現在・変動金利)です。SBIハイパー預金も元本保証で預金保険の対象である点は、定期預金と同じ扱いになります。
満期を迎えたあとの預け先も先に考えておく
スタートアップ円定期預金は自動解約型で、満期日に元利金が円普通預金へ入金され、その後は円普通預金の店頭表示金利(年0.400%)が適用されます。せっかくの高い金利は当初の預入期間だけで終わるため、満期後の置き場所を先に決めておくことが実際の利回りを左右します。
口座開設から一定期間が過ぎるとスタートアップ円定期預金は使えなくなりますが、その後も申し込めるインターネット限定の「パワーダイレクト円定期預金30」(30万円以上)では、2026年9月1日現在で1年もの年1.200%、3年もの年1.560%、5年もの年1.950%が提示されています。あわせて、3ヵ月もの・6ヵ月もの・1年ものの3本をすべて設定すると各期間とも年1.25%相当(税引前・上乗せ後)になる「トリプル円定期キャンペーン」が2026年9月10日まで実施されています(各30万円以上500万円まで・インターネット限定)。キャンペーン金利は適用期間と条件が決まっているので、店頭表示の金利と混同しないようにしてください。
2017年の公開当時と比べてどう変わったか
本記事を最初に公開した2017年3月当時、スタートアップ円定期預金の金利は3ヵ月もの年0.5%(税引前)でした。マイナス金利政策のもとで通常の円定期預金が年0.1%にも届かなかった当時としては突出した水準でしたが、2024年3月のマイナス金利解除以降の段階的な利上げを経て、現在は3ヵ月もので年1.700%と当時の3倍以上になっています。同じ商品名のまま、金利環境そのものが入れ替わったことがよく分かる例です。
申し込む前に確認しておきたい点
- 申込期限がある:口座開設月を含む当初3ヵ月目の月末日23時まで。口座を作った時点で期限が動き出します。
- 満期後は通常金利に戻る:高い金利が適用されるのは当初の預入期間のみ。満期後の資金の行き先をあらかじめ決めておきましょう。
- 中途解約すると利息が大きく減る:所定の中途解約利率が適用されます(元本を下回ることはありません)。当面使う予定のない余裕資金で預け入れるのが基本です。
- 金利は変わり得る:適用されるのは申込日の金利です。預入済みの分が後から下がることはありませんが、申し込む前に金利が変わる可能性はあります。
- 預金保険の範囲を意識する:1金融機関あたり元本1,000万円とその利息までが保護対象です。それを超える資金は預け先を分けることも検討してください。
よくある質問
Q. 3ヵ月ものと1年ものが同じ金利なら、どちらを選ぶべきですか?
2026年9月1日時点ではどちらも年1.700%のため、金利で選ぶ理由はありません。判断材料は「その資金をいつ使うか」です。1年間動かさないと決められるなら1年ものが受け取れる利息は多くなりますが、途中で使う可能性が残るなら、拘束期間の短い3ヵ月もののほうが扱いやすくなります。中途解約すると利息が大きく減るため、使う時期から逆算して期間を決めるのが基本です。
Q. すでにSBI新生銀行の口座を持っている場合も使えますか?
新規口座開設者限定の商品のため対象外です。いったん口座を解約して新規に開設し直しても申し込めないと公式に明記されています。すでに口座がある場合は、パワーダイレクト円定期預金やトリプル円定期キャンペーンが選択肢になります。
Q. 3ヵ月ものと1年ものの両方に預けられますか?
できます。申込可能な期間中であれば何度でも預け入れられるため、使う時期が異なる資金を分けて預けることも可能です。ただし店頭限定の金利上乗せプログラムは3ヵ月ものが対象で、上乗せを受けられるのは1口限りです。
Q. 30万円未満でも預けられますか?
インターネットからの最低預入額は1口30万円以上(店頭は1口500万円以上)です。それより少額の資金は、普通預金や少額から預け入れできる他行の定期預金と使い分けるのが現実的です。
Q. 預け入れたあとに金利が引き下げられたらどうなりますか?
適用されるのは申し込んだ日の金利で、すでに預け入れた分の金利が変更されることはありません。満期までは申込時の金利が続きます。
Q. 満期が来たら自動的に継続されますか?
自動解約型のため継続はされず、満期日に元利金が円普通預金へ入金されます。そのまま置いておくと円普通預金の金利(2026年9月1日時点で年0.400%)が適用されるので、満期の時期はカレンダーに控えておくとよいでしょう。
まとめ
スタートアップ円定期預金は、SBI新生銀行に新しく口座を開設した人が利用できる限定商品で、2026年9月1日に引き上げられ、3ヵ月もの・1年ものとも年1.700%(税引前・税引後 年1.3546%)となりました。店頭で1,000万円以上を3ヵ月ものに預ける場合は上乗せ後で年1.800%です。ウェルカムプログラムやSBIハイパー預金(年0.550%)と組み合わせられる点、店舗とオンラインの両方で相談・手続きができる点も、初めて口座を開く人には扱いやすい要素といえます。
一方で、新規口座開設者限定・申込期限あり・満期後は通常金利に戻るという条件は必ず押さえておく必要があります。金利や適用条件は変更されますので、お申し込み前に必ずSBI新生銀行公式サイトの金利一覧で最新の内容をご確認ください。