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定期預金の利息計算を自分で検算する|日割り・中間利払・複利の差

定期預金の利息は、「元本×年利×預けた日数÷365」で計算し、1円未満を切り捨てた額が基本です。2年未満の定期は満期にまとめて、2年以上の定期は1年ごとに一部が先に支払われ、どちらも受け取る時点で20.315%の税金が差し引かれます。

単利か複利かで受取額は変わりますが、その差は思ったほど大きくありません。仮に100万円を年1.000%で5年預けると、方式の違いによる手取りの差は1,000円に届かない一方、金利が0.1%違うだけで約4,000円の差になります。

表示金利どおりに計算したのに通帳の数字と合わない、という疑問の多くは、日数・中間利払・税金の3つで説明がつきます。順に検算していきます。

目次

受け取る利息は「元本×年利×日数÷365」から始まる

銀行の商品概要説明書を見ると、スーパー定期の利息計算はおおむね「付利単位を1円とし、1年を365日とする日割計算」と書かれています(横浜銀行・三井住友銀行などの商品概要説明書、2026年10月確認)。年利は「1年預けたらこの割合」という意味で、預けた日数に比例して利息が決まります。

そこから税金が引かれます。国税庁によると、預金の利子は所得税と復興特別所得税あわせて15.315%、ほかに地方税5%が支払いの時点で源泉徴収され、それで納税が完結します。確定申告はできません。税率の内訳は預金利息にかかる税金20.315%の内訳で詳しく整理しています。

100万円を年1.000%(計算用の仮定の金利)で1年預けた場合を、順に分解すると次のとおりです。

項目計算金額
税引前の利息1,000,000円×1.000%×365日÷36510,000円
所得税・復興特別所得税10,000円×15.315%(1円未満切り捨て)1,531円
地方税(利子割)10,000円×5%500円
手取りの利息10,000円−1,531円−500円7,969円

国税分は、算出額に1円未満の端数があれば切り捨てると国税庁が案内しています。そのため「利息×20.315%」で一度に出した税額とは1円前後ずれることがあります。数円の違いは計算誤りではなく端数処理の差と考えて構いません。

「6か月ものは年利の半分」とは限らない——日数で数十円動く

1年未満の定期は、預けた実際の日数で日割りされます。6か月は月によって181日にも184日にもなるため、同じ年利・同じ元本でも、預けた月で利息がわずかに変わります。

6か月間の日数税引前の利息手取り(概算)
181日4,958円3,952円
182日4,986円3,974円
183日5,013円3,996円
184日5,041円4,017円

※100万円・年1.000%(仮定)。税引前は1円未満切り捨て、手取りは国税・地方税をそれぞれ1円未満切り捨てた当サイト試算。

差は最大でも80円程度で、預け先を選ぶ決め手になる大きさではありません。ただ、「年利の半分=5,000円ちょうど」と思い込んで検算すると合わない理由はここにあります。1か月・3か月ものでも考え方は同じです。

2年以上の定期は、1年ごとに利息の一部が先に払われる

預入期間が2年以上のスーパー定期では、1年ごとの応当日に「中間利払」が行われるのが一般的です。中間で払われる利息は約定利率の70%で計算されます(各行の商品概要説明書による)。

ここでよくある誤解が、「中間利払があると利率が7割に下がって損をする」という見方です。近畿労働金庫の商品説明書には、中間利払の利息を差し引いた残額を満期日以後に元金とともに支払うと明記されています。つまり満期までの利息の総額は約定利率どおりで、一部を先に受け取っているだけです。

支払時期計算税引前の利息
1年後(中間利払)1,000,000円×1.000%×70%7,000円
2年後(満期)2年分20,000円−中間利払7,000円13,000円
合計—20,000円

※100万円・2年もの・年1.000%(仮定)の概算。税金はそれぞれの支払時に差し引かれます。

注意したいのは途中で解約するときです。三井住友銀行や横浜銀行の説明書では、中途解約利率で計算し直した利息より多くの中間利払を受け取っていた場合、差額を元金から清算するとしています。長期の定期を崩す前に、中途解約利率の計算ルールと解約手順も確認しておくと安心です。

単利型・複利型・1年ものの元利継続を、5年で並べてみる

複利で増やす方法は、大きく2つあります。1つは「複利型」の定期で、横浜銀行の例では期間3年以上・個人のみが対象、6か月ごとの複利で計算し、満期にまとめて支払います。税金は満期の支払時に引かれるため、期間中は税引前の利息が元本に組み込まれていきます。

もう1つは、1年ものなどを元利継続(元金と利息をまとめて自動継続)にする方法です。こちらは満期のたびに利息が支払われて税金が引かれ、税引後の利息が次の元本に加わります。継続後の金利はその時点の店頭金利に変わる点は、定期預金の自動継続の注意点で解説しています。

3つの方式を、すべて同じ年1.000%(仮定)として100万円・5年で比べると次のようになります。

預け方(すべて年1.000%と仮定)5年間の税引前利息5年後の手取り利息
5年ものの単利型50,000円約39,843円
1年ものを元利継続で5回約50,800円約40,484円
5年ものの複利型(半年複利)約51,136円約40,749円

※半年=0.5年、1年=365日として計算した当サイト試算。実際は各期間の日数で数円〜数十円変わります。1年ものの元利継続は、5年間金利が変わらない前提の参考値です。

計算方式の違いによる差は約900円。金利が0.1%違うと約4,000円の差になります(金利はすべて仮定)。

複利型がいちばん多く、単利型との手取りの差は約900円です。100万円・5年で1,000円に届かない差であり、複利の効果は金利が低いうちはごく小さいことが分かります。

手取りを動かすのは計算方式より「期間ごとの金利差」

同じ表で、5年ものの単利型の金利が0.1%高い年1.100%だった場合を考えます。税引前利息は55,000円、手取りは約43,827円です。複利型(年1.000%)より約3,000円多くなります。

実際の店頭では、1年もの・3年もの・5年ものの金利はそれぞれ別に決まっていて、0.1%以上の差がつくことも珍しくありません。複利か単利かを気にする前に、期間ごとの金利を税引後で並べるほうが、手取りへの影響ははるかに大きくなります。

そのうえで、迷ったときは次の順で考えると判断しやすくなります。

  • 使う予定の時期から期間を決める:途中で崩す可能性があるお金は、長期の定期に入れない(中途解約利率と中間利払の清算で目減りしやすい)。
  • その期間の金利を税引後で比べる:年利×0.79685で税引後の年利の目安が出せる。
  • 金利がほぼ同じなら、複利型や元利継続を選ぶ:差は小さいが、同条件なら複利の分だけ多くなる。
  • 満期後の受け取り方を先に決めておく:自動継続も自動解約も指定せずに満期を迎えると、満期日から払い戻すまでの利息は普通預金の利率で計算される。

自分で検算するとき、数字が合わなくなる3つの原因

通帳や利息計算書と自分の計算が合わないときは、次の3点を順に疑うと原因が見つかりやすくなります。

  • 日数を「年の何分の1」で計算していた:1年未満は実際の日数÷365で日割りする。
  • 2年以上の定期で中間利払を見落としていた:満期の入金額は、総額から中間利払分を差し引いた残りになる。
  • 税金をまとめて20.315%で計算していた:国税分は1円未満切り捨てのため、1円前後ずれることがある。

キャンペーン金利の定期は、適用される期間と金利が通常の定期と異なることがあります。その場合も計算式自体は同じで、適用金利と日数を入れ替えれば検算できます。

利息の計算で手が止まりやすい質問

Q. 1年ものの定期預金の利息は、いつ口座に入りますか?

A. 2年未満の定期は、満期日に元金とまとめて支払われるのが一般的です。途中で利息が入ることはありません。元利継続を選んでいれば、利息は口座に入らず税引後の額が次の定期の元本に加わります。

Q. 銀行の計算書と自分の計算が1〜2円合わないのはなぜですか?

A. 多くは端数処理の違いです。利息は1円未満を切り捨て、税金も国税分は1円未満を切り捨てて計算されます。「利息×79.685%」で手取りを一度に出すと、こうした切り捨ての順番の分だけずれます。

Q. 中間利払で受け取った利息に、満期のときもう一度税金がかかりますか?

A. かかりません。税金は利息が支払われるたびに、その支払額に対して1回だけ源泉徴収されます。満期の支払いで課税されるのは、中間利払分を差し引いた残りの利息だけです。

Q. 複利型を選べない1年以下の定期で、複利に近い効果を得る方法はありますか?

A. 元利継続の自動継続にすれば、税引後の利息が次の元本に加わり、結果として1年ごとの複利に近い形になります。ただし継続のたびに金利はその時点の店頭金利に変わるため、受取額は前もって確定しません。

検算できれば、比べるべき数字が見えてくる

定期預金の利息は、元本×年利×日数÷365で出し、中間利払と税金を差し引けば手取りまで自分で確かめられます。計算してみると、単利・複利の差は小さく、期間ごとの金利差と「満期まで置けるか」のほうが結果を大きく左右することが分かります。

金利・計算方法・中間利払の扱いは商品や金融機関によって異なります。最新の金利は各行公式サイトでご確認ください。

参考・出典:国税庁 No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)/国税庁 No.2507 復興特別所得税の源泉徴収(いずれも2026年10月5日確認)

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