2018年4月1日にメガバンクの三菱UFJ銀行が行名から「東京」をとり、「三菱UFJ銀行」変更することを発表しました。
三菱UFJ銀行に行名変更する狙いは?
三菱UFJ銀行の三毛兼承頭取は今回の行名変更の理由次のように語っています。(当サイトによる要約です)
グループ会社の三菱UFJ信託銀行や三菱UFJ証券ホールディングスは、会社名に“東京”はすでに入っていないので三菱UFJフィナンシャル・グループとして統一感がある。銀行を三菱UFJ銀行とすることによってグループ内の名前が一つにまとまる。海外ではすでに「MUFGバンク」に変えている。インタビューの中で、海外の銀行マンは「JPモルガンからきている」「自分はHSBCだ」などと(グループ・ブランド名)で自己紹介する。誰も「○○信託銀行の人間です」とか言わない。それを目指していく主旨の内容を答えていました。
目的:「MUFG」のブランドを高めること、「MUFGブランド」のもとにグループ一体運営を強化したい。
一方でゴシップ的な記事では、今回の行名の変更は「三菱銀行出身の平野MUFG社長の鶴の一声で決まった。平野氏は「三菱銀行」の復活を目指している」というように紹介されています。
確かに、今から約20年前に三菱銀行と東京銀行が合併してから、「東京」を消すといううわさは何度かありました。(UFJ銀行と合併した時など)
これまでは、海外で「BANK OF TOKYO」ブランドが強力すぎて東京外せなかったと言われていました。先ほどの社長のインタビューで、海外では先行して「MUFGバンク」に変えたと応えている通り、先に「BANK OF TOKYO」ブランドを無くし、「MUFG」に切り替える動きは何年も前からとっていたというわけですね。
それにしても、「三菱銀行の復活」とか「UFJ出身者が明日は我が身とつぶやいている」とかの記事は何かを根拠に書いているのでしょうか。甚だ疑問です。
三菱UFJ銀行に行名変更にかかるコストは?
これは銀行内にいると思われる銀行名変更プロジェクトに聞かないと正確な金額はわかりませんが、他社の事例からちょっと考えてみましょう。
今から10年前、松下電器産業からパナソニックへに社名を変更した時は、300億円~400億円のコストがかかったと言われています。パナソニックの場合、全国5,600店舗のスーパープロショップ、1万8000店舗にのぼる地域販売店(旧ナショナルショップ)の看板変更だけで200億円ぐらいかかったと言われています。さすがの三菱UFJ銀行でもそこまでの店舗数はありません。それでも大量の看板・名刺・パンフレット・備品・ロゴ。変更箇所は想像もできませんので、100億円ぐらいは必要になってくるのではないでしょうか。
三菱UFJ銀行クラスになれば100億円ぐらいは問題なく捻出できるのでしょうが、名前を変えるだけのことに100億円使うという判断をする人の気持ちはなかなか想像できませんね!
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