定期預金よりも高利回り?利回り7%のみんなの大家さんにはリスクがない?

 

定期預金よりも高利回りを売り文句に大々的に宣伝されている「みんなで大家さんシリーズ」。最新シリーズの「みんなで大家さん伊勢・伊勢Ⅱ」は三重県にある「伊勢・安土桃山文化村」を投資対象として50億円規模の出資を募っています。想定利回りは7%。国内の不動産投資のスタンダードと言えるJ-REITが3%台という状況で2倍以上の想定利回りはかなりの高利回りといって過言ではありません。

 

また、その投資対象である「安土桃山文化村」は100億円の費用をかけて安土城を大規模改修し、国外の富裕層向けに1泊500万円で安土城が貸し切りできるようにすることを発表しています。この100億円の費用の一部はこの「みんなで大家さん」シリーズで充当されるであろうことが容易に想像できるわけですが、少し調べてみると「週刊東洋経済に以下のような記事が掲載されていました。「旧伊勢戦国時代村は出資金集めの舞台に」、「気がかりな事実の数々 奇想天外な投資計画も」。当サイトでは「みんなで大家さん伊勢・伊勢Ⅱ」とこの100億円の費用の関連性について言質をとったわけでもありませんし、あくまでも創造の域を出ないわけですが、「みんなで大家さん伊勢・伊勢Ⅱ」が想定利回りをしっかりと出資者に還元し、かつ、元本も毀損することなく戻ってくるためには、この「富裕層向けの大改修」による集客(収益確保)の成功が必要条件になると考えておく必要があると思います。

 

定期預金からは少し離れてしまいますが、定期預金と比較されがちなこの「みんなで大家さんシリーズ」。安土桃山文化村への出資するというスキームが少し気になったので少し調べてみました。

 

伊勢・安土桃山文化村の最近の集客数は?

三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2016年5月17日に発表している東海3県主要集客施設の集客実態調査によると、安土桃山文化村は以下のような集客状況となっています。

施設名:伊勢・安土桃山文化村

所在地:三重県伊勢市

2014年度年間来客人数:79,157人

2015年度年間来客人数:83,834人

 

かつては欽ちゃんが村長として立ち上がった歴史も

ざっくり年間入場者数は8万人程度ですね。さらに2008年11月22日の古い朝日新聞に「欽ちゃん、本気 伊勢の時代劇テーマパーク再生請負人に」という記事が掲載されていました。その記事を確認していみると、「入場者の減少が続く時代劇のテーマパーク「伊勢・安土桃山文化村」(三重県伊勢市二見町)の再生に、タレントの萩本欽一さん(67)が立ち上がった。」からはじまり「伊勢・安土桃山文化村は、開業した93年には約180万人が訪れたが、昨年は約10万人に落ち込んだ。」と続いています。つまり、1993年に180万人が訪れていたものが、2007年は10万人まで落ち込み、2014年・2015年には約8万人まで落ち込んでいるということになります。なお、2009年2月25日の伊勢志摩経済新聞には、「欽ちゃんプロデュースの「ちょんまげワールド伊勢 安土桃山文化村」の集客が好調で、2008年10月:前年同月比139%、2008年11月:163%、2008年12月:106%、2009年1月:前年同月比119%と4か月連続で集客増の実績を挙げていることが紹介されており、実績を上げていたことがわかります。さすが欽ちゃん。一方で入場料金は4900円から2500円に減額しているようなので、入場料収益は減少していたことが予想できますね。(収益源は入場料だけではありませんので、値下げを否定するわけではありません)

 

富裕層向けに戦略変更

これらの記事から欽ちゃんがサポートに立ち上がってやや立て直せつつあった集客は残念ながら長くは続かず、現時点では欽ちゃんがサポートを始める前の10万人を大きく下回り8万人規模になってしまっているという歴史が垣間見えました。今回、富裕層向けに注力する戦略に舵を切ったのも、値下げをしても集客増が続かなかったことも影響していそうですね。

 

みんなの大家さん伊勢・伊勢Ⅱのリスクは?

さて、みんなで大家さんシリーズに話を戻しますが、投資先である伊勢・安土桃山文化村が大苦戦している状況(おそらく赤字が続いている気がします)で、一大プロジェクトとして立ち上げた改修工事で集客・収益を右肩上がりにもっていけるかが重要なポイントであると考えると、なかなかリスクは高そうです。しかも1泊500万円の宿泊施設で収益をあげるというとんでもない(と思う)計画なわけですから、リスクがないとはとても思えませんね・・・。

 

ハイリターンにはハイリスクがあって当たり前

ここで別の視点からですが、「伊勢・安土桃山文化村」は改修費用を「銀行の融資」に求めなかったのでしょうか?(実際、多少はは銀行の融資もあるかもしれませんので、正確には出資者に7%も還元しなければならない出資を募ったのでしょうか?)銀行は優良な融資先を常に探していますので、優良な融資先であれば喜んで融資するはずです。それが叶わないので高い還元率の個人からの出資で資金を集めたと邪推してしまいます

 

思いのほか、ネガティブな記事になってしまいましたが、ハイリターンにはハイリスクがあるのが基本です。ハイリターンをうたい文句にしている投資商品に手を出すときは絶対にリスクが伴うものだと理解しておくようにしましょう。定期預金は残念ながらローリターンです。その代わり元本保証・預金保険対象のローリスクなわけですね。

少なくともみんなで大家さんシリーズに出資することを考えるときは、元本が毀損する・戻ってこないリスクがある前提で出資するようにした方が良いでしょう。

 


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